第四話
僕は燃え盛る村を闊歩していた。
ユミコ達はもう大丈夫だ。
…全ては僕から四万九千九百九十九ベルも奪ったももこに復讐する為に。

居た。はははっ。逃げ惑って居る。無駄だ。処刑してやる。
「ももこ!大丈夫か?」
「あっ…ナカジマ!」
こいつは悪だ。自分が生き残る為だったら何だってする筈だ。
「―ももこ…」
「何?ナカジマ、早く逃げようよ!」
僕はももこに明かした。
「僕は悪魔に三人の魂を捧げると約束してしまったんだ。たぬきちとボン。そしてもう一人は…」

僕はももこをに体当たりした。
ももこはその後ろに居たクッパに捕まった。
「好きにしろ。」
僕がそう言うとクッパは、ニヤリと笑った。


「な、何があったんだ!」
僕が声がした方に振り返ると、ネオTOKYO村のアレフが、そこに立っていた。
しまった。いつでも逃げていい様に門を開けたままにしていたのだ。
そしてアレフの目の前でももこは…
「ももこはクッパとお楽しみの真っ最中なのさ」
僕は開き直ると、事が済んだクッパをコンピュータの中にしまう。
ももこは血に沈んでいたがまだ生きてはいた。空に喘いでいる姿はまさに滑稽だ。
「それの腕のコンピュータは…がっ」
僕はアレフをアミで叩いて気絶させた。ははは。いい気味だ。

どうせクッパの様な大きなサイズの悪魔がこんな性能の悪いコンピュータから自力で出れる筈が無い。
クッパの謀反も起きる事も無く、アレフに現場を見られた事以外は完璧だ。
たぬきちとボンを殺し、ももこも十分苦しめた。いや、死んだ方が幾らかマシだったろう。
後はこんな村から脱出するだけである。
まずアレフを脱出させる為に、このコマンドを使う。
[おひらきにする]。
アレフは自動的にネオTOKYO村へ送還されるだろう。

門は閉まるが、もう一度開ければ良いだけだ。
全ては完璧だった―